風景画を描く
- 2022/01/24
- 19:00
今回は風景画の描き方です。
一般的には一番なじみのある絵といえば風景画ではないでしょうか。しかしこれが意外と難問で、美術的ないろいろな理屈を知らないで描くと、描いているうちにだんだんと画面が濁ってきていやになって終了、というよくある結果になってしまいます。
風景画を描く時の最初の理屈はもちろん「遠近法」です。「遠くのものは小さく見える」ように描かねば風景画にはなりません。遠くの山と近くの家では大きさに差が必要です。「遠くのものは霞んで見える」ので、遠くの山は霞んで見えるように描きます。どうでしょうか、これを知っているだけではなく、それを利用して描く技術も必要になります。「遠景」「中景」「近景」の3つの要素を取り入れて描くと、距離感がよく出ます。近くのものはくっきりと描き、遠くの山はわざとぼかして描きます。
更に構図の問題があります。なにをどのように配置をすると画面が美しく見えるのかも考えます。描くものと端折るものを決めます。これが結構難しいのです。ただ見えたものを羅列するだけでは絵とは言えません。空と地表あるいは海のバランスも考えます。画面の真ん中に横線を一本描いて地平線あるいは水平線にするというのは無しです。
では実技です。今回も水彩色鉛筆を使用します。空は頭上の「青」と、遠くの山の上の「青」では違いがあります。グラデーションという技法で描くとリアルな空に見えます。雲は「白」一色ではありません。下側は陰になっているので「黒」をぼかして「灰色」にします。樹木(今回は杉の木)は葉の方向に合わせて「緑色」と「黒」の水彩色鉛筆を動かします。描いたら筆に水を付け、ぼかして葉のようにします。今回はここまでです。



石 田
一般的には一番なじみのある絵といえば風景画ではないでしょうか。しかしこれが意外と難問で、美術的ないろいろな理屈を知らないで描くと、描いているうちにだんだんと画面が濁ってきていやになって終了、というよくある結果になってしまいます。
風景画を描く時の最初の理屈はもちろん「遠近法」です。「遠くのものは小さく見える」ように描かねば風景画にはなりません。遠くの山と近くの家では大きさに差が必要です。「遠くのものは霞んで見える」ので、遠くの山は霞んで見えるように描きます。どうでしょうか、これを知っているだけではなく、それを利用して描く技術も必要になります。「遠景」「中景」「近景」の3つの要素を取り入れて描くと、距離感がよく出ます。近くのものはくっきりと描き、遠くの山はわざとぼかして描きます。
更に構図の問題があります。なにをどのように配置をすると画面が美しく見えるのかも考えます。描くものと端折るものを決めます。これが結構難しいのです。ただ見えたものを羅列するだけでは絵とは言えません。空と地表あるいは海のバランスも考えます。画面の真ん中に横線を一本描いて地平線あるいは水平線にするというのは無しです。
では実技です。今回も水彩色鉛筆を使用します。空は頭上の「青」と、遠くの山の上の「青」では違いがあります。グラデーションという技法で描くとリアルな空に見えます。雲は「白」一色ではありません。下側は陰になっているので「黒」をぼかして「灰色」にします。樹木(今回は杉の木)は葉の方向に合わせて「緑色」と「黒」の水彩色鉛筆を動かします。描いたら筆に水を付け、ぼかして葉のようにします。今回はここまでです。



石 田